先月の話になりますが、東京のコンサートホールへオーケストラを聴きに行きました。何でも父親の知人がある楽団の会員で、よくオーケストラを聴きに行っているそうですが、9月の公演には行けないと言うことで父親がその公演のチケットを貰ったようです。

とは言っても、私の両親が住んでいるのは近いとはいえ埼玉県。その為だけにわざわざ出かけるのは億劫だと言うことで、東京に住んでいることや、子供の頃にクラシックをよく聴いていたという理由で私にそのチケットが回ってきたというわけです。

確かに昔はよくクラシックを聴いていましたし、今でもたまに聴いたりしますが、生演奏はほとんど聴いたことがありませんでしたから有難く頂戴しました。

日時はちょうど仕事休みだったので問題ありません。そして場所は「東京芸術劇場」

どこでしたっけ?

ああ、池袋ですか。普段山の手の方には行かないので知らなかったです。駅から西に歩いて5分程度のところにあるので迷うことはないでしょう。

ここで一つ問題が。

ええ、着ていく服がないんです。一応、チェック柄のシャツにチノパンを穿いて行けばそれらしい格好にはなると思いますが、折角だから上に羽織るものを買おうかと思います。

ただ、普段からファッションに関して無頓着なため、世間でよく見るそれらしい格好を参考にしてジャケットとシャツを買いました。

まあ、買ったはいいのですが、相変わらず自分にはスーツ系の服装が似合わないなと思いました。仕事でもスーツなんてめったに来ませんから、やはり違和感があり過ぎです。

それはさておき、公演当日はあいにくの雨だったのですが、池袋駅から地下道を通って直接会場へ行くことができたので濡れる心配はありませんでした。

会場に着いて早速座席を探すことになるのですが、譲ってもらったチケットにはA席と記載してあったのでなかなか良い席で見られそうだと辿り着いた所は.........

















とんでもない所でした!!

え!何?この特等席みたいな所!下手をすると演奏者の方達より目立った所にいるのですが.........

何せ自分の座っている位置から観客席を含めた会場全体を見渡せますからね。

何だかすごい所の席を譲ってもらい、とても恐縮です。

さて肝心の曲目ですが、最初がスッペ作曲の「詩人と農夫」序曲、2曲目がプロコフィエフ作曲のピアノ協奏曲第2番ト短調、休憩を挟んで最後の3曲目はベートーヴェン作曲の交響曲第6番「田園」になります。

ベートーヴェンは言わずもがな、スッペも「軽騎兵」の序曲をよく聴いていたので知っていましたが、プロコフィエフだけは名前だけ聞いたことがあるだけで曲の方はよく知りません。

多分、どれか一つぐらいは聞き覚えがあるとは思いますが、最近の人(1世紀前ですが)はあまり知らないんですよね。

私もそこまでクラシックに詳しいわけではないので、帰ったら調べようかと思います。(調べたら、バレエ音楽「ロメオとジュリエット」第2組曲が思いっきり聞いたことがある曲でした)

演奏が始まる前に入場時に貰ったパンフレットを見ていたのですが、今回の指揮者はかなり若い人でした。オーケストラの指揮者と言えば初老を迎えた人が務める印象があったので随分若いなと思ったですが、パンフレットに記載してあった年齢が自分とほぼ一緒でした。

経歴を見ると、24歳でドイツのある国立劇場の音楽総監督を務めるほどですから、そうとう優秀な人なんでしょうね。

指揮者のこともあって、今回の公演はとても新鮮味に感じた素晴らしい演奏でした。

ただ、途中のフルートやピアノ、ヴァイオリン等のソロパートをあまりに集中して聴き入っていたら、どことなく眠気が生じて何度か意識が飛んでいたのはここだけの話です。あとは「田園」第4楽章の終盤あたりでもうつらうつらして、はっと目が覚めたのが最後の4小節のあたりという醜態ぶり。普段慣れないことをすると、こんな感じになるんですかね。

無事公演も終わったわけですが、来場者はやはり老年の方々が多かったですね。何組かカップルか若年夫婦を見かけましたが、数えるほどでしたし私ぐらいの歳で一人で来るのは奇特な方なのでしょうね。

確か10年ぐらい前にクラシックをテーマにした「のだめカンタービレ」というドラマが流行して、世間のクラシックに対する注目が集まった時期がありましたが、もう若い人に関心がなくなっているということを鑑みると、しょせんは一過性の流行だったわけですか。

世間のクラシックに対する印象は、「CMやドラマ等、テレビを見て聞いたことがある曲」程度のものでしょうから、そこからさらに一歩進んで関心を持つかは本人の気持ち次第でしょう。

もしかしたら、年を取ってクラシックの魅力に気づくことがあるかもしれませんから、それはそれで良いかもしれません。

最後になりますが、実はチケットはもう一枚頂いているんです。今度は12月中旬、同じ場所で。曲目はもちろん師走になるとよく演奏されるベートーヴェンの交響曲第9番です。

次もうまい具合に仕事がなければよいのですが.........